「私らの頃は生きていくのに必死よ!」巣鴨の“パイセン”たちに聞く、クリスマスプレゼントの記憶
70歳代で記憶がある人は半々、今も昔も変わらぬ定番アイテム
■靴とツリーは60年以上変わらぬ定番アイテム
さらに話を聞く中で見えてきたのが、いまも昔も変わらぬ「定番アイテム」の存在だ。
●靴
まず靴(靴下)だ。いまもプレゼントが靴下に入っているのは定番の形だが、さらに靴型の容器(ブーツ)にお菓子が詰め合わせされている形もある。これにも70年近い歴史があることが分かった。
「長靴の中に板チョコが入っていてね。私が小学校低学年ぐらいの時にこういうタイプのが出始めたんじゃないかしら」(72歳・女性)
この「クリスマスブーツ」に関しては日本独自のもののようで、海外では見られないという。一説には滋賀にある「近商物産」が1947年(昭和22年)にこのクリスマスブーツを発売して以来、全国に広まったと言われている。これは確かに、先の「小学校低学年ぐらいの時に~」というタイミングともぴったり重なる。
●ツリー
プレゼントとは直接関係はないが、クリスマスといえばツリー。これも60年以上前から日本に根づいていたことが分かった。昔はいまと違ってプラスチックのお手軽ツリーなどない。かなり“本物志向”だったようだ。
「私は秋田県の生まれなんだけど、山から木を切ってきて本物のツリーを用意したわ」(71歳・女性)
「クリスマスと言えばやっぱりツリーよ。もちろん生木のだったわね」(70歳・女性)